第244回 津山市保育所職員研修 「児童虐待防止研修会」
研修会 等 報告
開催名 第244回 津山市保育所職員研修 「 児童虐待防止研修会 」
日 時 令和7年1月9日(木) 13:30~15:00
場 所 津山すこやか・子どもセンター 2階多目的室
参加者人数 施設長 5名、主任保育士 6名、保育士23名、保育教諭1名、看護師1名
栄養士 1名 計 37 名参加
内 容
演題:子どもたちの健やかな成長のために
講師:津山市こども子育て相談室職員
<内容>
- 児童虐待とは
- 津山市の現状
- 対応と支援について
- ヤングケアラーについて
- 事例検討
1.児童虐待とは
子どもの持つ権利(生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利)が守れていない状態を虐待という。
・児童虐待が注目されるようになったのは、2004年栃木県の2人の幼い兄弟が父親の友人から虐待を受け、橋から川に落とされ、亡くなった。この事件をきっかけに「オレンジリボン運動」という市民運動が開始された。
〇児童虐待の定義
- 身体的虐待 ②心理的虐待 ③ネグレクト(養育の放棄・怠慢) ④性的虐待
・しつけの中で暴力を使うと・・・
「暴力は即効性がある」と勘違いし、それ以外に子どもにわからせる方法をとらなくなり、子どもは相談できなくなっていき、ますます暴力がエスカレートする。
体罰はこどもの体と心を傷つけるので、一人ひとりが意識を変えていくことが必要。子育てに困っている家庭は、社会全体でも子育てを応援していくことが必要。
〇児童虐待による子どもへの影響
☆身体的な影響
暴力によるけが。栄養不良から発育発達に遅れがみられる。
経過をよく見ることが大切。体重が伸び悩んでいる、給食をよく食べるなど。
☆知的発達への影響
虐待を受けた子どもは知的発達の遅れが多くみられることがある。
要因としては、打撲等により頭部へのダメージが脳組織に障害を及ぼすこと。脅かされ、
無視されることなど不適切な環境下へ置かれ、中枢神経の発達に影響を及ぼすことが推測
される。
☆精神面・心理面への影響
・最も身近な親や保護者から認められないために自分に自信が持てない。自己肯定感が非常に低くなる。
・被害者意識が強くなる。自己認識や他社認識にゆがみが生じる。
・PTSD(心的外傷後ストレス障害)を生じる危険性が高く、対人恐怖症、不安症状、抑うつ状態など精神状態や心理的反応を引き起こしやすくなる。
☆行動面への影響
・虐待を受けた子どもは自分より弱い立場の者に対して暴力的態度で接する傾向が多くみられる。虐待(暴力)の連鎖。
・無視されたり放置されたりした経験のある子どもは、その空虚感を解消するため、万引きや過食、アルコール・薬物依存などに走りやすいともいわれている。
2,津山市の現状
新規通告件数及び虐待判定件数は、毎年横ばいではあるが増加傾向にある。
要保護児童及び要支援児童数は、右肩上がりで増えている。R5年度は304人、そのうちレベル2,3(180人)の内訳で、ネグレクトが多く、実母が行っていることが多い。
・児童虐待の発生要因
家庭環境の要因、 保護者の要因(望まない妊娠、保護者自身が虐待経験を持っているなど)、子どもの要因(手がかかる子、何らかの育てにくさがあるなど)など、複数の要因が重なると教育困難になり、虐待へと発展していく 。
3、子ども・保護者への対応と支援
〇日頃からの関係作り
・日頃から子どもや保護者とのコミュニケーションをとることで、相談を受けたとき、共感的に話をききやすく、必要な支援が見えやすい。
・保護者に困り感があるときにはしっかり傾聴。内容に応じて、行政にも相談先があることを伝える(地区担当保健師、こども子育て相談室、児童相談所、DV相談窓口など)。
〇園内では管理職を含めて相談、共有(組織として判断)。
〇虐待が心配される兆候
<保護者> <子ども>
・表情が硬く、保育者と話したがらない。 ・保護者の言葉に緊張する。
・子どもに関心がない。 ・保育者が腕を上げると頭を抱えるなど防御態
・家庭での様子を話さない。 勢をとる。
・執拗に子どもを責める。 ・𠮟ってないのにすぐに「ごめんなさい」「𠮟ら
・傷やあざのことを不自然に弁解する。 ないで」という。
・病院に連れて行かない。 ・保育者のタッピングを異常に嫌がる。
・保護者の迎えを喜ばない。帰りたがらない。
〇不審な怪我があった場合
- けがの状態を確認。
- 気になる傷あざの場合、写真を撮り記録を残す(撮るときは子どもへの配慮が必要)。
- 子どもから事情を聞く。
- 保護者に事情を聞く(困り感など、保護者の思いを尊重・子どもの話と相違ないか?)。
- 帰宅させることが危険など、一時保護が必要なときは、児童相談所へ通告。
- その他の場合でも、通告が必要と判断した場合、子どもが園にいるうちに速やかに連絡を!
虐待が疑われる場合には、ためらわず通告を!
4.ヤングケアラーについて
なぜ支援が必要なのかというと、子どもの権利が侵害されている。
ヤングケアラーは、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を日常的に負う。
例えば、・学校にいけない、授業中に居眠りをする。
・勉強する時間がない。
・部活や習い事ができない。
・友達と遊ぶ時間がない
・進学や就職をあきらめる。
最後に・・・養育困難な状態を防ぐために、まずは「児童虐待の正しい理解」をすることが大切で、
一番身近なところで「子どもへの支援」「親への支援」をされているので子どもとの関係、親との関係を大切にしていただけたらと思う。園の中での「見守り」、相談室などへの「連携」をよろしくお願いします。
5.事例検討
実際の事例を使って、対応などの勉強をした。
<アンケートより感想>26名 良かった23名、普通2名、今少し1名
・児童虐待について理解が深まった。事例検討を通してかかわり方の難しさを感じた。
・虐待研修をはじめて受けましたが現状についてわかり保育士として子どもを守る義務があること、その重要性について改めて強く感じることができた。園全体で話し合いを重ねながら未然に防げるよう努めていきたい。
・子どもたちに寄り添い変化などに気づいていくことができるようにし、保護者の方とも信頼関係を築いていくことが大切だと思った。
・子ども達の安心安全のためにしっかり見守っていきたいと思った。安心して相談できる職員になりたい。
・津山市の現状を知れたこと、また事例について考えることで、こういうことがあった時どんな対応をすればよいか知ることができてよかった。
・グループディスカッションが盛り上がらなかった。難しい。
・グループで色々と話合いながらできたので、色々な意見を聞くことができて良かった。ありがとうございました。
・数年前の事例検討よりさらに深い内容だった。再確認する機会となった。
津山市保育事業研修大会
研修会 等 報告
開催名 津山市保育事業研修大会
日 時 令和6年 12月 7日
場 所 津山鶴山ホテル
参加者人数 保育事業関係者 199人参加
内 容
〇 式典・表彰
〇 記念講演 演題 「思いを言葉にのせて~心をつかむコミュニケーション」
講師 フリーアナウンサー 上重 聡 氏
〇 研究部発表 研究部 西ブロック担当者会発表
「体感を育む運動遊び」~姿勢に関する調査とその課題に応じた遊びの提案~
〇 交流会
【式典・表彰】
・式典では、谷口市長様、来賓の方々をお迎えして、津山市保育協議会会長表彰を25名の先生方が受賞されました。
【記念講演】
◎上重 聡氏 プロフィール
大阪府八尾市生まれ。小学生の頃から野球に打ち込み、PL学園時代にはエース投手として活躍。甲子園に春夏連続出場、夏の甲子園での横浜高校松坂大輔投手との延長17回の熱戦の末に敗れたが、球史に残る試合と言われている。大学でも完全試合を達成するなどの活躍をするが、プロへの道は断念し、日本テレビアナウンサーを経て現在はフリーアナウンサーとして活躍中。
◎それぞれの組織の中で、どう個人が生かされるかが大事。
・ いろんな人にスポットライトが当たる。
- 環境整備をしてあげる。
・ 保育園や家庭でも、子どもにとって輝ける場所を大人が作ってあげることが大事。
◎脳は 「記憶する、慣れる、習慣化する」
・ 子どもの時に頑張った体験
・ 結果が出た体験(良い準備が良い結果を生む)
➡ 脳が記憶することが大事
◎ライバルの存在
・ 元プロ野球投手:藤川球児さん(同級生)
・ 羽鳥慎一さん、安住紳一郎さん(ともに先輩アナウンサー)
➡ 刺激を受ける存在が身近にいることで自分を高めるエネルギーになる。
◎青山学院大学の原監督
・ ほめて、ほめて、ほめて→ アドバイス
- 気持ちを乗せる → その気にさせる
- 怒らない → 怒ってしまうのは自分の知識が足りないから
- 選手への魔法の言葉 →「もっと良くなるよ」
◎コミュニケーションで大切にしていること
・ 「相手のことをよく知る」 → より深い関係性が築ける
~いいアナウンサーは聞き上手~ (アナウンサー:羽鳥慎一さんの言葉)
感想
・野球に打ち込んだ学生時代、ご家族の支え、アナウンサーになってからの思いなど、具体的な
エピソードを交えながら、幼少期、社会人、職業を越えて大切なポイントを示されていました。
特に、コミュニケーションで大切なこととして「相手のことをよく知る」=より深い信頼関係につながる・・・という言葉は、保育者にとっても一個人としても改めて大切なことだと実感しました。
甲子園で松坂投手と熱戦を繰り広げた試合は記憶に残っている方が多いと思います。その後、局アナウンサーからフリーアナウンサーへと転身され、その中でたくさんの経験や人との出会いを積んでこられた上重さんの言葉は心に残りました。最後、時間ギリギリまで写真撮影にも応じてくださって気さくで温かいお人柄も感じた講演でした。
第44回津山市内保育園絵画展(津山市保育協議会主催)
2024年11月22日~25日
第44回津山市内保育園児絵画展(津山市保育協議会催)
日 時 2024年 11月 22日(金)~25日(月)
場 所 アルネ津山 4階 市立文化展示ホール
来場者数 計2096名
27園(所)の園児が楽しかった遠足や力いっぱい走った運動会などの思い出や、 友達の似顔絵、野菜や花、昆虫などを自由にのびのびと表現。 絵の具やクレパスを使った個人絵画、約390点と 「夢のまち」などを描いた共同作品11点がずらりと並び、 訪れた人たちは目を細めて見入っている姿がありました。 また、それぞれの園での様子がわかる写真展示も同時に開催された。
《来場者アンケート集計結果》
・37枚回答
(保護者11枚、一般10枚、保育士10枚、祖父母2枚、その他4枚)
<コメント抜粋>
絵画展
・とてもかわいかった。一生懸命が伝わりました。
・子どもが年長で頑張って描いた絵を展示してもらえ、とても嬉しいです。
・しっかりはっきり元気よく描いていてとても感動しました。
・子どもたちの夢いっぱいの笑顔に気持ちが豊かになりますね。感性豊かな絵で楽しくなりました。 ・どの園も工夫されていい。
・我が子が通う園の作品だけでなく、他園の作品も見えるところが良い。
・園児たちの目線で描かれていることが興味深かった。
・将来、岡山を代表するようなアーティストが誕生することを願っています。
関係者の方は大変でしょうが今後もぜひ続けてください。
・子どもたちの楽しかったこと、感動したこと、その時の思いが表現されていて声が聞こえてくるようでした。
・各園の取り組みなどが見られて、今後の保育の参考になった。
・大きな絵画展で各園の特徴がよく出ていて素晴らしかった。
孫の将来の夢を初めて知り、帰宅して孫との会話が楽しみです。
・個別の作品があっても良かった。(自分の子どもの作品がどれか分からなかった。)
写真展
・どの園も凝ったデザインで素敵でした。毎日楽しそうに過ごしている姿が目に浮かぶようです。
・かわいい写真ばかりで癒されました。子どもの笑顔は最高ですね。世界で1番の宝物ですね。
・園の日常や特色が分かり、良かった。見ごたえがあった。
・園生活の嬉しそうな楽しそうな、ありのままの表情が収められていてどれもかわいらしかった。
・笑顔いっぱい❤ この笑顔がいつまでも続きますように。
高校生のための企業ガイダンス
開催名 「高校生のための企業ガイダンス」
日 時 令和6年11月 6日(水) 12:00分から 16:00分
場 所 岡山県津山市総合体育館
参加者人数 出展企業約40社 ・ 県北高校生1,2年生約 100 人参加
内 容
・津山市仕事・移住支援室が主催する、「高校生のための企業ガイダンス」について
企業が説明用ブースを設け、生徒が興味のあるブースを自由に訪れ、会社の特徴、仕事の内容や職場の環境などについて、わかりやすく説明を受けるもの。
開催の様子
津山市総合体育フロアーに津山市内約40社のブースが並び、県北高校生1・2年生を対象に企業ガイダンスが開催された。
各校から参加した生徒は順次興味のある企業ブースをおとずれ、会社側からの説明を受けたり、パソコン等の映像を熱心に見入ったりしていた。
今回のガイダンスに市内27園の保育所・保育園・こども園の加盟する、津山市保育協議会も参加した。出展ブースでは、「保育士の一日」という職務内容を分かりやすく映像で紹介したり、加盟園の園長らで保育士という職に少しでも興味や、魅力を感じてもらえるよう、生徒に言葉かけを行ったりした。
保育士不足という現状を改善していくには保育養成校の短・大学生だけではなく、これから進路を考える高校生を対象とした、このような取り組みにも積極的に参加し、保育士のことをより広く知ってもらえるようアプローチしていくことの大切さを感じた。
今回のガイダンスを通して、一人でも多くの学生が保育所・保育園・こども園に関心を持ち、保育養成校や保育士を目指すきっかけになればと願う。
第243回津山市保育所職員研修会
開催名 第243回 津山市保育所職員研修会
日 時 令和6年10月28日(月) 14時~16時
場 所 津山市総合福祉会館 3階 中会議室
参加者人数 保育所職員 (園長・主任保育士・保育士・保育教諭 29名参加
内 容
演題 『子どもの運動と生活リズム』
講師 早稲田大学人間科学学術院
人間科学部教授 前橋 明 先生
〇1975年代以降、社会の夜型化が進むと、子どもたちの生活リズムにくるいが生じてきた。遅寝・遅起きで、朝食をしっかり食べず、朝の排便がないまま登園・登校する子どもたちが目立ってきた。これらの誘因は、「日中の運動不足(外遊び時間の短さ)」「長いテレビ・ビデオ視聴時間」「遅い夕食開始時刻」でした。
さらに、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛や運動規制によって、子どもたちはますます外に出る機会を奪われた。からだを動かす機会がなくなった子どもたちは、発達しないうちに衰えてしまう。便利で快適な現代生活が、発達期の子どもたちの発達を奪うのです。
〇わが国の生活リズム向上戦略『早ね・早おき・朝ごはん』にプラスして、社会全体で『子どもの運動や外あそび』を大切にする共通認識を持つ必要がある。
家庭・園・学校でできる「運動あそび」の楽しさと感動体験ができる安全な環境づくりがとても大切である。遊具等の劣化点検をしっかり行い、子どもの指導に臨む。そして、動きを通して、子どもの心を動かす外あそびが必要です。『運動、心動、感動そして、生活化』
〇『食べて、動いて、よく寝よう!』の子どもの生活リズム向上大作戦を行っていこう。
子どもたちから、「ああ、おもしろかった。もっとしたい」「明日も、また、してほしい」と、感動した反応が戻ってくる指導を心がけたいものです。
動きを通して、子どもの心を動かす指導の重要性、遊びの紹介・伝承の必要性を痛切に感じている。
〇最後に、①『子どもは、親の思うようにはならないが、親のようにはなる。
②4つの笑顔 『おはよう』 『行ってらっしゃい』 『お帰り』 『お休み』
③外あそびのススメ
◎アンケートより
主任保育士 3名 、 保育士 25名
・研修を受けてみて・・・良かった 28名
〇感想
・「早寝、早起き、朝ごはん、朝うんち」 + 外あそびの大切さを再認識できた。
一点突破で保護者に伝え、生活を整えていけるようにしたい。
園だけでは見直しが難しいところもあり、保護者理解にも努めたい。
・体温リズムと脳内ホルモンの関係を知ることができた。
・外あそびの重要性を改めて感じた。午後の運動あそびもしっかりと取り入れていきたい。
・今の現状や改善点が分かりやすかった。
・しっかり身体を動かして、子どもの心が動く保育を心掛けていきたいと思った。
・子どもの生活リズムを整えるためには、外あそびが必要であることがよく分かった。
職員間で共有し、運動あそびの大切さを見直していきたい。
・取り入れやすい運動あそび、親子体操などを知ることができた。
・理論的なところも知ることができ、なぜこうなのかなどを意識しながら保育に取り入れていきたい。
・生活リズムの重要性が分かりやすかった。保育にも活かしたい。
〇今後の研修希望
・保育内容 : 9 ・障がい児保育 : 9 ・接遇 : 1 ・保護者対応 : 16
・コミュニケーションスキル : 7 ・危機管理 : 8
※具体的には
・子どもの内面理解 ・指導案作成 ・ふれあいあそび、手あそび
・若手の保育士が受けられる研修 ・体操、運動あそび、室内あそび
・福田翔(あそびうた作家) 、 鈴木翼(シンガーソングライター)の研修を受けたい
第242回津山市保育所職員研修会
日 時 2024年 9月 4日(水)
場 所 津山市総合福祉会館 3階 中会議室
参加者人数 施設長 19名、主任保育士 19名、 保育士 8名、 その他 2名 計48名
内 容
演題:「保育防災の基本と実践」 講師:保育防災コンサルタント 藤實 智子氏
- 防災の基本(保育士としての心構え)
◎災害から命を守るために必要な事
- 自分自身の命を守る
・自分がケガをしたら、子どもを守れない→災害から子どもを守る最も大切な事
- 正しい知識を身につける
・ハザードマップの確認
・地震・風水害が起きた時にどのようなリスクがあるかを知っておく
・状況に応じた実の守り方を子どもたちに伝えられる
- 「想定力」を養う
・実際に起こるかもしれないことを想定し、訓練に取り入れることで災害発生時の「想定外」を減らすことができる
- 避難訓練の実践(災害に役立つ訓練の方法)
◎給食や午睡中を設定した訓練方法
・通常保育の時間帯に給食や午睡の時間という設定にして訓練を行う
◎状況に応じた避難方法を考える
・園舎が安全と判断した場合や、園舎が危険と判断した時の一時避難場所の確認
◎水害時の避難について(警戒レベルに応じた対応)
・警戒レベル3で安全な場所へ避難する
3.防災保育に必要な備え
①保護者との連携 → 予め連絡手段を複数決めておく(例:災害時対応カード)
②生きる力を育む防災教育 → 自ら考え行動するちからを養う
「ダンゴムシ」や、「おかしも」の約束も時には守らなくて良いことがある
③備蓄に大切なこと → 完璧に揃えようとするのではなく、今ある物を防災に使う発想力が大切
- 備えておきたい防災用品
1 ヘッドライト ・・・ 両手が使えるよう、懐中電灯よりもヘッドライト
2 ウエットティッシュ ・・・ 災害時には水が不足するため、衛生用品としても使用できる
3 新聞紙 ・・・ トイレが使用できない時に使用する、新聞紙スリッパや、寒さ対策など
4 モバイルバッテリー ・・・ スマホは連絡手段だけでなく情報収集にも使用することができる
充電器は必須
5 ゴミ袋 ・・・ ポンチョとして雨風をしのいだりできる、紙皿・紙コップなど食器類になるもの
エコは考えず、使ってすぐ捨てられるものが必要となる
- 防災の基本は、『災害後』ではなく、次に起こる『災害前』である
災害前であればやれることはいくらでもある。災害が発生した時に、後悔しないためにも
「今できること」を「今、行動に移す」ことが重要である
【学び続けることが大切、防災について考え続けることが子どもたちの命を守ることになる】
感想
・今回の研修を通して、防災についての意識を見直す機会となった。
・保育現場を経験された先生からのお話で、具体的で、とてもわかりやすかった。
・避難訓練も今後は設定を変えながら、色々な状況に対応できるよう園内で共有し実践したい。
・子どもたちが「自ら考えて行動する」ことができるよう、「想像し、考える力」を育てていきたいと思う。
※後日、講師の先生より、「岡山県研修Q&A」を送っていただきました。
(事務局よりメール添付)
質問事項についてわかりやすくお答えいただいております。ご活用ください。
令和6年9月4日(水)研修部主催、津山保育所職員研修(幹部研修)
「保育防災の基本と実践~子どもたちを守るためにできること」
研修会アンケート 報告書
参加者数:53名 回収数:48名
①職種についてお聞きします。次の選択肢の中からお選び下さい。
1.施設長19名 2.主任保育士19名 3.保育士8名 4.看護師0名
5.栄養士(調理員)0名 6.その他2名 計48名
②研修を受けてみて、率直な感想をお聞かせください。(次の選択肢の中からあてはまるものに○を付けてください。)
・良かった 47名 ・普通 1名 ・今少し
・避難訓練について、さまざまな想定をして行うこと、子どもたちが自ら考えて行動できるようにということ、園に持ち帰り職員と話し合っていきたい。
・クラスごとの訓練に興味を持ちました。
・マンネリの避難訓練を見直し、いろいろな想定をしながら訓練をしていきたい。
・避難訓練に関して様々な想定を考えることの必要性を痛感した。
・防災について具体的に学ぶことができて大変勉強になりました。ありがとうございました。
・今日からできることを、実践していこうと思いました。
・防災に正解はなく、想定力が大切ということ、目からうろこが落ちました。
・想定することの大切さを改めて感じた。避難訓練に取り入れたい。
・避難訓練のマンネリ化をつくづく感じた。話も分かりやすかったし、何かできることもあったので、やってみようと思った。
・「おかしも」「ダンゴムシ」「机の下に隠れる」など子どもに伝えていたが、その時の状況で判断できる力を養っておかなければいけないと感じた。
・頭では考えたり、悩んだりすることがあるが、行動に移すことができていないことが多いと振り返ることができた。
・実際に台風など災害対策を考えていたので、参考になった。
・防災について、発想する力、学び続ける姿勢の大切さを強く感じた。
・とても分かりやすかったです。
・保護者との連絡の取り方など参考になった。
・職員で共有していろいろなことを想定し、いざという時に臨機応変に対応できるようにしていきたい。
・午睡中や食事中の訓練「想定して行う」ということをお聞きし、ぜひやってみようと思います。
・避難訓練のヒントをいただきました。
・普段から疑問に思ったり、考えておかなければいけないと思っていることだったので、勉強になりました。
・BCP設定のためにいろいろと想定していたが、そういったことも考えておかなければいけないと気付きがあり、大変ためになりました。
・学び続けなければいけないテーマだと思った。
・園での検討事項が沢山ありました。
・見直す点が沢山あると感じたが、子ども相手だとやれることも限定されることも。
・今できることを少しずつでも実践し、子どもの命を守ることができたらよいと思った。
・保育現場を経験された方だからこその、リアルな対応例が分かりやすかった。
・基本的なことを分かりやすい言葉で説明して下っていたと思う。
③次回の研修内容について
今後どのような内容の研修会を希望しますか?次の選択肢の中よりお選びください。
(複数選択可)
1.保育内容の研修(具体的に)8名 2.障がい児保育研修3名 3.接遇研修5名
4.コミュニケーションスキル研修 14名 5.保護者対応研修32名
6.危険管理研修22名 7.その他2名
④その他意見
・若い職員が多くなりコミュニケーションの取り方がだんだんと難しいと感じている。
・今日に続き、更に踏み込んだBCPについてお聞きしたいです。
・子どもの人権(不適切な保育)
・新人職員への接し方。
・最近保護者とのコミュニケーションが難しいと感じる。
・メンタルケアの研修。
・今日のような非常時対応や、保護者からの過度な苦情等対応のポイントを知りたい。
主任研修会
開催名 主任会研修
日 時 2024年 9月 2日(月)
場 所 津山市総合福祉会館 3階 中会議室
参加者人数 (役職・職種等) 主任 25 人参加
内 容
演題:「交流分析とストレスマネージメント」 講師:武鑓夏美先生(たけやり子ども発達研究所)
- エコグラム性格診断
〇エコグラム性格診断を各自行った。 配布資料を基にエコグラムチェックリスト50項目を
「はい」・・・ ②点 / 「どちらとも言えない」・・・ ①点 / [いいえ]・・・⓪点 でチェックし合計した点を棒グラフにし、自分の性格・思考の傾向などを分析してみた。
②交流分析
〇ストレスになるコミュニケーションとは?→交流分析をする→自分の傾向などつかめる。
・ノンストレス:相補交流
お互いの会話が問題なく話せ交差はしない。
例)1・子:「ねえ、見て、100点取ったの!」 2.A:「明日の会議何時開始だったけ?」
母:「あら、すごい、頑張ったわね!」 B:「10時だよ」
・ストレス有り:交差交流
お互いの会話が交差して話が進まない。
例)1.子:「ねえ、見て、100点取ったの!」 2.A:「明日の会議何時開始だっけ?」
母:「100点は何人いたのかしら?」 B:「それくらい自分で覚えておけよ」
- ストレスへの対処
・ストレスを感じる交流とはどんな交流なのか?また、交流を変化させられるとしたら、どのようなアクション(言葉・表情・動作等)をすればよいか・・・などシートに書き出して
日頃の自分自身の言動も振り返りながら対処の仕方を学んだ。
感想
一人ひとり思いの違いを持ちながら、生活や仕事をしている。それぞれの立場、環境でストレスを感じる事も多々あると思う。本日の研修を園に持ち帰り、子ども・保護者・同僚とのより良い関係作り、また家族・身近な人との関係作りのヒントになるように活かしていきたいと思う。
津山市保育所職員研修(保育園における性教育)
開催名 第241回 津山市保育所職員研修 (職員研修)
講演 『大人から子どもへ贈る性と生のおはなし』 ~ 保育園における性教育 ~
講師 鳥越 千裕氏(性教育アドバイザー)
日 時 令和6年 7月4日(木) 15:00~ 津山市総合福祉会館
参加者人数 (役職・職種等) 園長、副園長、園長補佐、主任 、副主任、保育士等 35人参加
内 容
講師は、以前は看護師として働かれていた鳥越千裕氏で、「大人から子どもへ贈る性と生のおはなし」~保育園における性教育~ と題して、昨年に引き続き、明るくポジティブに子どもの時から伝えられる性と生についてお話をして頂きました。
〔講演内容〕
1.トーク 1時間30分
大人から子どもへ贈る最初のプレゼントは名前とよく言われるが、鳥越先生は性教育こそがプレゼントだと言われました。ご自身の経験、近年の社会の現状が小さな子ども達へどれだけの影響を与えているか、生まれた子ども達、今を生きる子ども達が安心安全に幸せに生きていくために、性と生が大切である、命が大切なのだと冒頭で話されました。私たち大人は子ども達が幸せな未来を生きていくために、守らないといけない義務があるとも伝えてくださいました。
性について子ども達にポジティブに伝え、子ども達は自分のことを知ること、自分と他者との違いを知り、大切にする方法を知ること、自分のことを好きになること、また、保育者が子ども達にどう伝えるのか、ポイントと魔法の受け答え「いい質問だね!何でそう思ったの?」など、対応の仕方について。現代は保育園の小さい時から繰り返し伝えることで、小学校、中学校、大人と段階を得て、性教育が当たり前になり、大事な事だと知ることができる。困ったら相談できる力、嫌だと言える力、そんな人に近寄らない力が養っていけると言われました。間違いのない、幸せな人生を歩んで欲しい、その時々の自分にとってより幸せな生き方の選択ができる大人になって欲しいので、繰り返し伝えているのだとも言われました。
《性のおはなしのポイント》
- 事実を淡々とポジティブに
- うそをつかない、ごまかさない
- 怒らない
- NGワードを避けよう
- ポジティブワードを使おう
講演後半では絵本の紹介、また、絵本を利用して子ども達に伝えようと話されている。
2. Q&A 10分~20分
研修参加者アンケート↓
救急法研修
開催名 (部会名等) 救急法研修
日 時 令和6年6月20日(木) 13:15~15:30
場 所 津山圏域消防組合本部
参加者人数 (役職・職種等) 保育士:25人参加
内 容
実技:救急法について
「普通救命講習」を事前にWEBにて受講後会場にて実技講習を受ける。
講師:津山圏域消防組合 救急救命士
内容
心配蘇生法やAEDの使用方法、実技を交え応急手当の基礎などを丁寧に分かりやすく教えていただきました。
この研修で、一番心に残っている言葉は 「一歩踏み出す勇気」という救急救命士の言葉です。もしも目の前で人が倒れていたら、声をかけるだけでもとても勇気のいる事だと思います。
しかし、「大丈夫ですか」とまず声をかけるその勇気がその人の命を救う一歩につながるという事を強く思いました。自分にできるかなと不安な思いもあると思いますが、119番通報すれば、通信指令員が心肺停止の判断や、胸骨圧迫のやり方を指導してくれると教えていただきました。まずは、一歩踏み出し、命のリレーをつなげていくことが大切だと思いました。
胸骨圧迫では、「強く」「速く」「絶え間なく」行う事が重要という事を言われました。実際にしてみると想像より力のいる動きでした。救急車が到着するまでに、「絶え間なく」行うためには、少しでも多くの人に協力してもらう事が重要だと感じました。
緊急時の対応が落ち着いてとれるように今回学んだことを園の職員で共有し、安全を守っていきたいと思います。
心肺蘇生法の手順
1)安全確認 → 2)反応(意識)を確認する → 3)119番通報と協力者への依頼
4)呼吸の確認 → 5)普段通りの呼吸がなければ、直ちに胸骨圧迫
6)AEDの使用 音声に従ってガイダンスの指示に従う
「つやまの保育」合同ガイダンス
開催名 「つやまの保育」合同ガイダンス
日 時 2024年 5月18日(土) 13:30~16:00
場 所 美作大学体育館
参加者人数 就職年度者 (31名)、 就職年度以外 (18名) 計49名参加
内 容
・就職ガイダンス
市内各園の特色や保育士の仕事について、写真パネルやブースでの説明を通してアピールを行った。
参加園・・・27園( 私立25園、公立2園 )
津山市保育協議会は5月18日、保育士を目指す学生や既卒者を対象に、「つやまの保育」合同ガイダンスを行った。
各園の概要や雰囲気を知ってもらうとともに、就職を考える際の判断材料としたり、就職時のミスマッチを減らしたりする機会として実施している。
私立・公立27園がブースを開設し、園長・主任・保育士がパンフレットや、園の行事・日常を紹介したタブレット・写真パネルなどを使って職場環境、仕事内容について説明をした。
参加者は、各ブースを回りながら、それぞれの園の保育内容や勤務条件などについて質問し、保育士からの説明にも熱心に耳を傾けていた。少しでも園の雰囲気を感じてもらえるよう、各園、工夫を凝らした写真展示や、資料の準備で参加者へ対応していた。
ガイダンス終了時にはアンケートに協力いただき、「園の雰囲気を知ることができた。現場で働いている保育士の方々から実際の話が聞けて良かった。」等々多くのコメントをいただいた。
ガイダンスを通して、参加された学生の皆さんが、市内の保育園・こども園をより身近に感じてボランティアや園見学にも気軽に来ていただけたらと思う。
そして、来春から共に保育の現場に立つ保育者として、少しでも多くの方と出会えることを願っている。