第242回津山市保育所職員研修会
日 時 2024年 9月 4日(水)
場 所 津山市総合福祉会館 3階 中会議室
参加者人数 施設長 19名、主任保育士 19名、 保育士 8名、 その他 2名 計48名
内 容
演題:「保育防災の基本と実践」 講師:保育防災コンサルタント 藤實 智子氏
- 防災の基本(保育士としての心構え)
◎災害から命を守るために必要な事
- 自分自身の命を守る
・自分がケガをしたら、子どもを守れない→災害から子どもを守る最も大切な事
- 正しい知識を身につける
・ハザードマップの確認
・地震・風水害が起きた時にどのようなリスクがあるかを知っておく
・状況に応じた実の守り方を子どもたちに伝えられる
- 「想定力」を養う
・実際に起こるかもしれないことを想定し、訓練に取り入れることで災害発生時の「想定外」を減らすことができる
- 避難訓練の実践(災害に役立つ訓練の方法)
◎給食や午睡中を設定した訓練方法
・通常保育の時間帯に給食や午睡の時間という設定にして訓練を行う
◎状況に応じた避難方法を考える
・園舎が安全と判断した場合や、園舎が危険と判断した時の一時避難場所の確認
◎水害時の避難について(警戒レベルに応じた対応)
・警戒レベル3で安全な場所へ避難する
3.防災保育に必要な備え
①保護者との連携 → 予め連絡手段を複数決めておく(例:災害時対応カード)
②生きる力を育む防災教育 → 自ら考え行動するちからを養う
「ダンゴムシ」や、「おかしも」の約束も時には守らなくて良いことがある
③備蓄に大切なこと → 完璧に揃えようとするのではなく、今ある物を防災に使う発想力が大切
- 備えておきたい防災用品
1 ヘッドライト ・・・ 両手が使えるよう、懐中電灯よりもヘッドライト
2 ウエットティッシュ ・・・ 災害時には水が不足するため、衛生用品としても使用できる
3 新聞紙 ・・・ トイレが使用できない時に使用する、新聞紙スリッパや、寒さ対策など
4 モバイルバッテリー ・・・ スマホは連絡手段だけでなく情報収集にも使用することができる
充電器は必須
5 ゴミ袋 ・・・ ポンチョとして雨風をしのいだりできる、紙皿・紙コップなど食器類になるもの
エコは考えず、使ってすぐ捨てられるものが必要となる
- 防災の基本は、『災害後』ではなく、次に起こる『災害前』である
災害前であればやれることはいくらでもある。災害が発生した時に、後悔しないためにも
「今できること」を「今、行動に移す」ことが重要である
【学び続けることが大切、防災について考え続けることが子どもたちの命を守ることになる】
感想
・今回の研修を通して、防災についての意識を見直す機会となった。
・保育現場を経験された先生からのお話で、具体的で、とてもわかりやすかった。
・避難訓練も今後は設定を変えながら、色々な状況に対応できるよう園内で共有し実践したい。
・子どもたちが「自ら考えて行動する」ことができるよう、「想像し、考える力」を育てていきたいと思う。
※後日、講師の先生より、「岡山県研修Q&A」を送っていただきました。
(事務局よりメール添付)
質問事項についてわかりやすくお答えいただいております。ご活用ください。
令和6年9月4日(水)研修部主催、津山保育所職員研修(幹部研修)
「保育防災の基本と実践~子どもたちを守るためにできること」
研修会アンケート 報告書
参加者数:53名 回収数:48名
①職種についてお聞きします。次の選択肢の中からお選び下さい。
1.施設長19名 2.主任保育士19名 3.保育士8名 4.看護師0名
5.栄養士(調理員)0名 6.その他2名 計48名
②研修を受けてみて、率直な感想をお聞かせください。(次の選択肢の中からあてはまるものに○を付けてください。)
・良かった 47名 ・普通 1名 ・今少し
・避難訓練について、さまざまな想定をして行うこと、子どもたちが自ら考えて行動できるようにということ、園に持ち帰り職員と話し合っていきたい。
・クラスごとの訓練に興味を持ちました。
・マンネリの避難訓練を見直し、いろいろな想定をしながら訓練をしていきたい。
・避難訓練に関して様々な想定を考えることの必要性を痛感した。
・防災について具体的に学ぶことができて大変勉強になりました。ありがとうございました。
・今日からできることを、実践していこうと思いました。
・防災に正解はなく、想定力が大切ということ、目からうろこが落ちました。
・想定することの大切さを改めて感じた。避難訓練に取り入れたい。
・避難訓練のマンネリ化をつくづく感じた。話も分かりやすかったし、何かできることもあったので、やってみようと思った。
・「おかしも」「ダンゴムシ」「机の下に隠れる」など子どもに伝えていたが、その時の状況で判断できる力を養っておかなければいけないと感じた。
・頭では考えたり、悩んだりすることがあるが、行動に移すことができていないことが多いと振り返ることができた。
・実際に台風など災害対策を考えていたので、参考になった。
・防災について、発想する力、学び続ける姿勢の大切さを強く感じた。
・とても分かりやすかったです。
・保護者との連絡の取り方など参考になった。
・職員で共有していろいろなことを想定し、いざという時に臨機応変に対応できるようにしていきたい。
・午睡中や食事中の訓練「想定して行う」ということをお聞きし、ぜひやってみようと思います。
・避難訓練のヒントをいただきました。
・普段から疑問に思ったり、考えておかなければいけないと思っていることだったので、勉強になりました。
・BCP設定のためにいろいろと想定していたが、そういったことも考えておかなければいけないと気付きがあり、大変ためになりました。
・学び続けなければいけないテーマだと思った。
・園での検討事項が沢山ありました。
・見直す点が沢山あると感じたが、子ども相手だとやれることも限定されることも。
・今できることを少しずつでも実践し、子どもの命を守ることができたらよいと思った。
・保育現場を経験された方だからこその、リアルな対応例が分かりやすかった。
・基本的なことを分かりやすい言葉で説明して下っていたと思う。
③次回の研修内容について
今後どのような内容の研修会を希望しますか?次の選択肢の中よりお選びください。
(複数選択可)
1.保育内容の研修(具体的に)8名 2.障がい児保育研修3名 3.接遇研修5名
4.コミュニケーションスキル研修 14名 5.保護者対応研修32名
6.危険管理研修22名 7.その他2名
④その他意見
・若い職員が多くなりコミュニケーションの取り方がだんだんと難しいと感じている。
・今日に続き、更に踏み込んだBCPについてお聞きしたいです。
・子どもの人権(不適切な保育)
・新人職員への接し方。
・最近保護者とのコミュニケーションが難しいと感じる。
・メンタルケアの研修。
・今日のような非常時対応や、保護者からの過度な苦情等対応のポイントを知りたい。